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平成23年度の台風12号は、紀伊半島に多くの被害をもたらし、去っていきました。自然災害が起こります。川の水によって家が流され、土砂災害によって山が崩れ、波は堤防を壊し、船を流し、人の命を奪います。しかし、1週間もすると、川の水は綺麗になっています。海の水も美しくなります。がけ崩れした場所も、やがて草が生え、木も繁り、自然はまた美しい緑に変わります。自然災害によって壊されたものは、元に戻ります。だが、人間の作ったものによって被害が出た場合は、すぐには戻りません。福島における原子力発電所の放射能漏れ。一人の人間が銃を乱射し、数十人が亡くなるとい事件が起こり、人間の作りだした文明は、必ずしも人間を幸福に導くとは考えられません。20世紀は科学の時代といわれてきました。しかし、科学の力だけでは人間を幸せに出来ないことが分かりました。物質文明と、それを取り扱う人間をどう育てていくのか。人間の心のうちを、どう育てていくのか。それが21世紀の課題といえます。あまりにも多い情報と、急ぎすぎる人間の波に、押し流されそうになって、やさしさを、どこかへ忘れてしまった私達。疲れている方は、ここで一休みしていってください。

自覚ということは、人間だけが持っているものです。自分の生き方はこれでいいのだろうかと、自分自身に問いかけることから、自覚が生まれます。自分自身の姿をみつめるとき、自分の愚かさが見えてきます。そんな人は、必ず仏様の教えが気になります。仏様の教えに触れてみてください。

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